犬の『フィラリア症』の原因と対処法

犬の『フィラリア症』の原因と対処法

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『フィラリア症』は、犬の命を奪ってしまう恐ろしい病気です。飼い主の方であれば、蚊が出はじめる時期からいなくなって数ヶ月経つまで『フィラリア』の薬を飲ませる方がほとんどだと思います。

しかし、中には説明をきちんと受けていなかったり、費用をケチって予防薬を与えず、気付いたときには犬の臓器が、深刻な状態になっている場合があります。一度そうなってしまうと犬の臓器は元に戻ることはなく、結果的に医療費もかなりのものになってしまいます。今まで説明をきちんと受けてこなかったという方は、この記事を参考に、何か怪しいことがあれば、遠慮せずかかりつけの獣医さんと相談してください。

ちなみに、犬が『フィラリア』の薬をきちんと飲んでくれない場合は、コチラで犬の薬の与え方を説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

犬のフィラリア症の症状

フィラリア症は、だんだんと症状が進行していく『慢性(まんせい)フィラリア症』と急に症状が起こる『急性(きゅうせい)フィラリア症』に分けることができます。それぞれ説明していきます。

慢性(まんせい)フィラリア症の症状

『慢性(まんせい)フィラリア症』では、感染してもすぐには症状が現れません。しかし時間が経つと、臓器へのダメージにより以下のような症状が現れはじめます。

  • いつもより息が荒くなる
  • 動くことを嫌がる
  • 咳をする

慢性フィラリア症によって咳をしている犬の動画があったので、参考としてご紹介します。

症状が進行すると、以下のような症状があらわれます。

  • 水を飲む回数が増える
  • お腹が大きくなる

冒頭でもお伝えしましたが、これらの症状がでるころにはすでに臓器にダメージがあります。「ちょっとくらい大丈夫!」と思っていると大変なことになるので、少しでも怪しければ、すぐにかかりつけの獣医さんに相談してみてください。

急性(きゅうせい)フィラリア症の症状

『急性(きゅうせい)フィラリア症』は、『大静脈症候群(だいじょうみゃくしょうこうぐん)』または『 ベナケバ・シンドローム』とも呼ばれています。放置しておくと、数日のうちに死んでしまいます。以下の症状が出はじめたら、すぐにかかりつけの病院に連れていってください。

  • いつもより息が荒くなる
  • 動くことを嫌がる
  • おしっこが赤くなる
  • お腹が大きくなる

犬のフィラリア症の原因

フィラリア症の主な原因は、一つしかありません。

蚊やアブなどに刺されることによって

フィラリア症は、寄生虫である『フィラリア』またの名を『犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)』が、犬の体の中に入ることによって起こります。

どうやって犬のからだの中に入るかというと、まず既にフィラリアに寄生されている犬の血を蚊やアブが吸います。次に、違う犬の血を吸ったときに一緒にからだの中に入り込みます。このときはそうめんような見た目をした成虫ではなく、フィラリアの幼虫である『ミクロフィラリア』と呼ばれる小さな大きさをしており、一度犬の中に入ると皮膚の下や筋肉の中で2~3ヶ月かけながら大きくなり、その後血管の中に入り最終的な目標地である心臓の右心室や右心房、そして肺動脈を目指します。

犬のフィラリア症の治療法と費用

ここでは、治療法を説明する前に『フィラリア症』において最も大事な予防についてお話します。

原因のところでも説明しましたが、蚊やアブにさされない限りは『フィラリア』に感染することはまずありません。しかし、高温多湿な日本においては蚊取り線香など使っても、完全に蚊に吸われることを防ぐことはできず、例えば外で犬を飼っている場合だと、さらに寄生の可能性は高くなります。そこで、からだの中に入ってしまった『ミクロフィラリア』が成長してしまう前に、予防薬で殺していくことになります。

蚊は主に気温15度前後で活動しはじめるので、地域によって予防薬を使い始める時期や期間はまったく違います。例えば、北海道では1年の中で数ヶ月程度しか必要ありませんが、沖縄などの地域ではほぼ1年中必要になってきます。また、予防薬と言っていますが、厳密には体の中に入った『ミクロフィラリア』を体から取り除く駆虫薬になるので、蚊が発生する時期からだいたい1ヶ月後までは、予防薬を使う必要があります。

予防薬はおもに『イベルメクチン』と呼ばれる成分でできており、その元となった放射菌(ほうしゃきん)を発見したのは、日本人として2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した大村智(おおむらさとし)教授です。この予防薬ができてから、犬の寿命が10年伸びたと言われています。

予防薬には色々と種類があり、代表的なもとしては『錠剤タイプ』『粉薬タイプ』さらに口の中で溶ける『チュアブルタイプ』や味をつけて食べやすくした『経口ゼリータイプ』、首の後ろに落とす『スポットタイプ』といったものがあります。

『錠剤タイプ』や『粉薬タイプ』を使っていて、犬がなかなか予防薬を飲んでくれない時は、コチラで薬の種類と与え方について説明しているので、是非参考にしてみてください。

ちなみに、獣医さんのところに行くのが面倒だからといって、知り合いから予防薬をもらったり、最近では安いからといって一部で個人輸入代行サービスを使うことを勧めているブログが多いですが、すでにフィラリアが大きなフィラリアが体の中にいる状態で、予防薬を使うと血管にフィラリアが詰まってしまって、死に至ることがあります。また、与える量を間違えると効果がなかったり、死に至ることがあります。予防薬は、必ず獣医さんによる検査を受けてから、処方箋でもらえるものを使いましょう。

予防薬を使わなかったり、何らかの理由で薬が効かなくて、からだの中のフィラリアが成虫になってしまった疑いがあるときは、獣医さんにより血液検査、尿検査や心臓のエコーを取ったり、胸部のレントゲンを撮り、臓器にどれくらいダメージがいっているかを検査します。これらの検査の費用は、病院によってことなりますが大体数万円程度がかかってきます。検査の結果、フィラリアが成長していたり、他の臓器にダメージがいっている場合は次の治療を行います。

薬を使う

駆虫薬とよばれる薬を使います。しかし、死んだフィラリアが血管に詰まって症状を悪化させることがあるので、慎重に行います。費用は、病院などによっても変わってきますが、数万程度がかかってきます。

手術をする

急性フィラリア症の場合は、犬の首の後ろである頸部(けいぶ)と呼ばれるところにある静脈から金属の道具を使って、フィラリアを取り出します。費用としては、病院などによって費用は変わってきますが、数十万程度がかかってきます。

症状に対処する

犬が年を取っていたり、薬に耐える体力がないというときは、薬を与えると余計に悪化してしまうことがあります。そういった時は、呼吸を楽にしてあげたり、痛み止めにより痛みを軽減したり、お腹に溜まっているからだの外に出したりしたり、なるべく犬の負担を楽にしてあげる対処をします。費用は、対処する内容によって変わってきます。

フィラリア症になりやすい犬の種類

通常であれば、フィラリア症にかかりやすい犬の種類をリストアップするのですが、フィラリア症の場合は、特にどの犬の種類がなりやすいといったことはありません。たまに、雑種はフィラリアに強いと思っている方もいますが、そういった事実は全くないので気をつけてフィラリア症を防ぐために最も大事な予防薬はしっかりと与えるようにしてください。

最後に

以上、犬の『フィラリア症』の原因と対処法でした。

『いぬまとめ』では、犬についての症状についてなるべく正しい情報を詳しく解説しようと試みています。しかし、この記事を元に犬の症状が悪化した場合や、その他の変化があったとしても、大切な家族に対して責任を負うことはできません。素人が判断するのは危険なことも多々あるので、最終的には飼い主であるあなたが、責任をもって獣医さんと相談してみてください。

もしこの症状についてお気づきの点やご質問がある場合は、遠慮なく『いぬまとめ』までお問い合わせください。我々は今後も『より良い犬と人の関係』のために尽くしていきます。

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